農業

農家の事業継承で後継者が成功するために準備すること

農家を継いで、うまくいく後継者とそうでない後継者がいます。この差はどこにあるのでしょうか?

ここでは、農業の承継に成功する後継者と失敗する後継者の違いをみていきましょう。

1. 成功する後継者と失敗する後継者の違い

日本の農業の一番の問題は、後継者不足です。(これについては、後述します)

ところが、実際には後継者がいるのに、承継がうまく進んでいないことで滞ってしまうケースが多々あるようです。

1-1. 失敗する後継者

うまくいかない農家の後継者は、まずは意識の違いがあります。

自分を「農家の二代目、三代目」としてしか思っていないことです。農家の家に生まれたので、農家として家業を継ぐとしか考えていない。それが、すなわち後継者だと思っていることです。

1-2. 成功する後継者

うまくいく農家の後継者は、先代が築いたヒト・モノ・カネ・情報・顧客を大切に考えていて、親が元気なうちから、いつでも世代交代が行われても大丈夫なように準備をしています。

このヒト・モノ・お金・情報・顧客が5つのポイントになります。

2. 事業継承に必要な5つのポイント

先代の築いた農家で、事業継承に必要な農家の後継者5つのポイントとは、ヒト・モノ・カネ・情報・顧客を指します。

2-1. ヒト

ヒトは、先代、従業員、取引先、地域の人のこと。

(先代:先代から受け継ぐ技術のこと)

2-2. モノ

モノは、農業の行う仕組み、農地、農業機械、農業設備のこと。

2-3. カネ

カネは、預貯金に加えて、共済や保険のこと。

場合によっては、先代からの負債ということもあります。

2-4. 情報

情報は、農家に蓄積されたデータのこと。

そして、先代から受け継いだ経営理念や思いも大切な情報になります。

また、家や土地のもつ歴史なども含まれます。

2-5. 顧客

顧客は、顧客名簿のこと。

また、これまで築き、守ってきた信用やブランド力なども含まれます。

2. 事業承継はいち早くはじめる

事業の継承をいち早く始める。これは非常に大切な成功の要素になります。

農業に関する事柄は膨大にあります。したがって、成功する後継者は、事業承継をいち早くはじめています。

後継者は、長い時間をかけて事業を受け継ぐ準備をして、いつでも代替わりができるようにしておく必要があります。

3. 深刻な後継者不足

農業には、食糧の生産を行って、社会と経済の安定を担う重要な役割があります。ですが、残念なことに、現在の日本の農業はその後継者問題があります。農業従事者が高齢化で、その後継者が不足しているわけです。

3-1. 後継者不足の背景

農家の後継者不足の背景には、農業には重要な役割があるにも関わらず、必ずしも世間から高い評価を受けていない、という問題があります。

貧しさや重労働、泥にまみれるといったネガティブな印象を抱く人も少なくありません。

農業を取り巻く環境は年々激しさを増しています。これからは若い人材をいかに確保するかが大きな課題となります。

3-1-1. 結婚できない

ネガティブな印象があるため、なかなか結婚ができない、という問題があります。

3-1-2. 街に出ていく

実際、経営の大変さもあり、就農を諦めて農家を出ていく人たちもいます。

3-2. 不安定なイメージがある

農業は、収穫物を売ることで生計を立てます。

収穫量は病害虫や自然災害といった影響を強く受けるため、会社勤めと違って、収入の見通しが立ちにくいというマイナスの要素があります。

収入が安定しないということは、職業としての魅力に欠きます。若い人たちは、わざわざ就農を選択しないというのは無理もないことです。

3-3. 農業に関する制限がある

農業は国やJAなどの制限があって、自由で開放的なイメージがない、ということもネガティブなイメージを助長させています。

ビジネスのグローバル化が進むなかにあって、国内の農業はとても閉鎖的に見えるのは、就農を選択しない点の一つです。

3-4. 村八分の印象がある

田舎暮らしの一番のネックは、新参者を受け入れない村人たちがいる、という印象が根強いことです。

都心部では、オーガニックブームも手伝い、農業に興味がある若者は多くいます。農業系の大学も人気です。

ところが、肝心の農家を取り巻く村人たちから村八分に合う印象が強いため、大金を投資し、人生をかけるまでにはいかない、というネガティブなイメージがあります。

もちろん、そんなことはないでしょうが、こういったイメージを一新させる必要があるでしょう。

4. まとめ

成功する農家の後継者は、先代が築いたヒト・モノ・カネ・情報・顧客を大切に考えています。そして、農業を理解しようと勉強し、努力しています。一番大切なことは、そういった積極的な意識です。

 

食農総研

吉村司 吉岡岳彦

 

無料PDF|コミュニケーションガイド~生産者と仲良くなるために最初に読む本~

農業に興味のある方、食育の事業化に興味のある方、海外の食育・食農情報に興味のある方に生産者と仲良くなるための方法を解説していきます。

「知っておくと農家との会話がテンポよく弾む」

そんな知識や話題を、ガイドブックの形にまとめてあります。

農家との交流の際に活用してください。

サンプル

期間限定:無料

吉岡岳彦

投稿者の記事一覧

『食農の知りたい!』では、食育・農業の知識、農業法人の設立から食の最新情報まで勘所を押さえた情報を発信しています。

関連記事

  1. ファーマーズ・ビジネス・ネットワーク(Farmers Busin…
  2. 企業の農業参入は農業事業部を立ち上げるといい
  3. 「スマート農業」時代のドローン活用方法<入門編>
  4. 2018年 最新「食の展示会」「フード・エキスポ」情報の一覧とす…
  5. オーガニック野菜でよく見る『有機JAS規格』とは何か?詳しく解説…
  6. 有機肥料と化学肥料の種類・違い・特徴について
  7. 食べるのに人気な野菜とは?農家が作るのに人気の野菜とは?
  8. 「農家さんとつながりたい! 」農家とつながる7つの方法

最近の投稿

PAGE TOP